海と生命：終わりなき連鎖

VR体験で海洋環境問題に迫る

このプロジェクトは、社会問題に対する若者の関心を引き出すための新たなアプローチとして、ドキュメンタリーフィルムとVRゴーグルを組み合わせたものだ。視覚的な情報を提供するだけでなく、ゲームを通じて知識を確認することで、学習効果を高めている。

このVR体験は、主に二つのパートから成り立っている。一つ目は「ムービーサイド」で、360度のドキュメンタリーフィルムを通じて海洋環境問題を詳しく説明する。二つ目は「ゲームサイド」で、水中の没入体験や生物の探索の楽しさを提供し、四択のクイズを通じて知識を確認する。

開発環境としてUnityを使用し、Adobe PremierePro、Adobe AfterEffects、Autodesk Mayaなどを用いてビデオ（CG）を編集した。360度撮影にはGoPro Fusion、Kodak PIXPRO 4KVR360、RICOH THETA V、Panasonic GH5を使用した。

VRゴーグルとしては、導入コストが低くPC接続が不要な一体型のOculusGoを採用した。また、子供たちがVRゴーグルの使い方を習う時間と労力を節約するために、OculusGoに付属の手持ちコントローラーを使わないソフトウェアを開発した。

このプロジェクトは、日本財団の財政支援を受けて行われ、プラスチック廃棄物や地球温暖化など、海に関連するさまざまな問題について子供たちに啓発することを主な目的としている。

「海と生命：終わりなき連鎖」は、2020年にA' Education, Teaching Aid and Training Content Design Awardで鉄賞を受賞した。この賞は、プロフェッショナルと産業要件を満たすように設計された実用的で革新的な創造に授与される。